FXの自動発注機能であるアイネット証券のループイフダンですが、バージョンアップされてからリスク管理機能が充実し、以前は任意だった「最大ポジション数」が必須入力となりました。
最大ポジション数を設定するには口座に最低ポジション数で想定される含み損+証拠金相当の資金を入れておく必要があり、最低ポジションを超えると自動損切りされるため、安全性が増したと言えるでしょう。
しかし、「損切をしない」というのをループイフダン運用の前提としている私にとっては迷惑なバージョンアップです。最大ポジション数設定による損切を免れるために、対応策は何かないのか、検討してみました。
1. ループイフダンの最大ポジション数とは?
新しいループイフダンを設定しようとすると、最大ポジションを設定する必要があります。
バージョンアップ後のループイフダンでは最大ポジションを超えると一番相場から離れて含み損を持ったポジションが決済されて、新しいポジションを持つことになります。
運用開始時に「最大で保有するポジション数」を設定し、これを超えた場合は自動で損切りが行われます。
この機能により、相場が想定外のレンジに進んだ場合にポジションの持ちすぎを防ぐことができます。
これにより、常に保有する最大のポジション数が限定されるメリットはありますが、私のように基本的に損切りしないループイフダンを目指している場合には迷惑な機能なのです。
なので、損切りされないようにたくさんの最大ポジションを設定したいところですが、設定できる最大ポジション数の最大値は資金の額によって決まっています。
2. 最大ポジション数を増やすために
私は200万円で豪ドルのB20_20と米ドルのB25_25を運用していましたが、円安に伴い、ユーロのS40_40も始めました。
すると、最大ポジション数が少なくしか設定できず、多少の下落で損切りされないようにするには資金を追加する必要が発生しました。
そこで仕方なく株式を売却して100万円を準備してループイフダンに追加投入して300万円としました。
これでとりあえずしばらく安心な最大ポジション数の設定ができました。
3. 資金が有効活用されない
300万円も投入して豪ドルとユーロのループイフダンを追加発注したのですが、比較的安定した為替相場では資金がダブついてもったいなく感じました。
最大ポジション数を設定するには必要だった資金ですが、本当に300万円も置いておく必要があるのでしょうか?
100万円はまた株式の口座に戻してもいいのではないかと疑問に思うようになりました。
そこで「返還可能額」に表示されている金額の一部を出金して良いかアイネット証券に問い合わせをしました。
ループイフダン注文画面で表示される最大ポジション数は、ポジションを最大数まで保有した場合に発生する含み損を含めて計算しております。
そのため、ポジションを最大数まで保有していない状況下におきましては、含み損に備えるための余剰資金をご出金いただくことが可能です。
ただし、返還可能額を全額出金しますと口座維持率が大幅に減少し、ロスカットリスクが高まりますので十分にご留意ください。
どうやら、一旦「最大ポジション数」を設定した後で、リスクを覚悟すれば資金を出金しても良いようです。
4. 現在の口座状況
では、今現在のループイフダンの口座状況と将来のリスクを評価してみようと思います。
まず、現在のループイフダンの状況は、円安傾向にあるため、含み損は少なく、5ヶ月間に10万円増加しているのでかなり良い状況です。
しかしながら、複数通貨で運用しているため、すでに当初最大ポジションを設定した時よりも多額のリスクを抱えていることも判明しています。
当初想定した下落幅に備えるためには、645万円の資金が必要なのですが、口座には300万円しか入れていません。今、余裕があるからといって100万円を引き出して200万円の資金にするのが本当に良いことなのでしょうか。
左側が現在の口座状況です。出金前は「返還可能額」に1,624,403円とありますが、これを全額引き下ろすのはさすがにハイリスクすぎます。
もともとユーロ円売りのループイフダンを始めるまでは、200万円で運用していたので、やはり途中で追加入金した100万円を引き出すことにしました。
出金前後で迷っていた数日があるので、出金前と出金後の含み損の状況などが若干異なりますが、口座維持率が3,431.26%→2,899.9%に下落していますが、現状では余裕があるといえそうです。
もちろん、資金に余裕があって資金効率にそれほどこだわりがなく、ほったらかし運用をしたい方は、最低必要資金の645万円を入金しておくのがよいと思いますが、私のように日々数回ループイフダン状況をチェックするようなケースでは、現時点からMaxの備えをする必要はないのかと思い、資金効率を優先させました。
北朝鮮情勢などにより、1日に何円の円高が進行するのか、ちょっと怖い部分もありますが、配当金生活を目指すためには多少リスクは上がっても効率よく稼げることを重視しました。
コメント