外貨建て投資の比較|外貨預金、FX、MMF、債券どれがおすすめか?

ポートフォリオの一環として、外貨を保有しようと考えた場合、いくつかの選択肢があります。

外貨を保有する方法は、外貨預金・MMF・外国債券・外国為替証拠金(FX)の買いポジションなどいくつかの方法があります。共通することは、円貨を元手に外貨や外貨建て債券を購入して、その金利や為替差損益で稼ぐということになります。

共通点

  • 日本より高い金利を享受することができる
  • 円安に進めば為替差益が発生するが、円高に進めば為替差損が発生するので円ベースでは元本保証ではない

共通点を理解したところで、外貨預金・外貨建てMMF・外国債券・外国為替証拠金(FX)の買いポジションごとのメリット・デメリットを比較していきたいと思います。

1. 外貨預金

通常使っている銀行で預けることができるので、気軽さが一番の売りとなっている外貨預金です。

メリット
・銀行を通じた取引なので気軽に始められる

デメリット
・外貨を購入する際の為替手数料が割高
・外貨預金は預金保険制度の対象外となるため、銀行が破綻した場合にリスクあり
・キャンペーンなどで一時的に高いこともあるが、総じて金利が低いことが多い
・1年定期などであれば、期限内の解約は損をする

例えば、三菱東京UFJ銀行の為替手数料は下記のようになっています。一番安いインターネットを通じた米ドル取引でも、片道25銭の手数料がかかり、往復で50銭は円安が進まないとその時点で元本割れしてしまうのです。

2. 外貨建てMMF

ドルやユーロなどの外国の通貨で運用する投資信託です。MMFとは(マネーマネジメントファンド、Money Management Fund)の略称です。

元本保証ではありませんが、比較的安全な債券で運用されているので、外貨建てベースでは比較的安全です。(円貨ベースでは為替差損が発生して元本割れすることもある)

メリット
・外貨預金より金利が高いことが多い
・いつでも換金ができる
・分別管理なので、金融機関が破たんしても保全される

デメリット
・証券会社を通じた取引になるので、外貨預金よりは敷居が高い
・外貨を購入する際の為替手数料が割高

外貨建てMMFはすぐに換金できるため、満期が到来したけど円高で円転できない外貨建て債券の一時預け先としても有効です。

3. 外貨建て債券

6%、7%は当たり前に見られる「外債」は結構人気があります。2017年5月現在で、SBI証券では下記のような債券が販売されています。

「債券」とは、国や地方政府、国際機関、銀行、一般事業会社などが投資家から資金を借入れるために発行する証券証書のことです。

外貨預金や外貨建てMMF、FXのスワップポイントは短期金利に連動しますが、債券は長期金利に連動し、通常長期金利は短期金利より金利が高いです。

メリット
・長期金利に連動しているので金利が高い

デメリット
・購入単位が大きく、10万円を超えることが多い
・信用リスク(発行体が破たんしたりして元本が償還されないリスク)
・満期前に売却する場合、市場次第なので元本割れのリスクあり
・外貨を購入する際の為替手数料が割高

私自身、8%という高金利に惹かれてトルコリラ債券を購入しましたが、為替レートで円高が進み、含み損を抱えています。

購入単位が大きく、初心者は信用リスクを見極めるのも難しいので、外国債券を投資信託にした外債ファンドの方が選択肢としてはよいかもしれません。

4. FXのスワップポイント

FXというと、デイトレードで一日中パソコン画面を見ながら売り買いするイメージがありますが、運用方法次第では外貨預金を手数料安く始めるような使い方もできます。

メリット
・外貨を購入する際の為替手数料が割安
・スワップポイント(金利)が比較的高いFX会社もある
・レバレッジを上手に効かせれば、さらに高い実効金利を得られる
(レバレッジの効かせ過ぎは破綻を招くが…)
・いつでも換金できる

デメリット
FXの仕組みを理解した上で使いこなす必要がある(使い方を間違えると大損する)
・FX会社によってスワップポイント・手数料・取引単位などが大きく異なる
・金融機関資産と分別管理なので、金融機関が破たんしても保全される

外貨預金に比べて、外貨を両替する際のスプレッド(外貨の買値と売値の差、FX会社のマージン)が米ドルだと0.3銭など、大変安いです。但し、FX取扱会社によってスプレッド・スワップポイント体系はバラバラなので、どの会社を選ぶのか慎重に選ぶ必要があります。

また、使い方によっては高いレバレッジをかけてハイリスク運用ができるようになっているので、FXの仕組みを理解した上で、外貨預金のように低リスクで運用したいのであれば、リスクが大きくなりすぎないように管理することが必要となります。

今まで、外貨預金・外貨建てMMF・外国債券については運用経験がありますが、FXについては怖いイメージがあったので手を出していませんでした。

しかしながら、外貨預金のような使い方もできると知り、スワップポイント狙いのFX運用方法を検討したいと思います。

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