日本における高配当株の代表格の日本たばこ産業(JT、2914)。
株価は長期で低迷を続け、昔から投資している人は、ほとんどの人が含み損を抱えてしまっているという含み損銘柄の代表格のJT。
私の中でも武田薬品工業や中国電力と並ぶ含み損銘柄となっています。
1. 急上昇するJT株価
そんな、万年含み損銘柄のJTですが、本日、+143円(+6.4%)の大幅反発で、2,378.5円という年初来高値でクローズしました。
週明け、2021年度第3四半期の決算発表を受けて一気に窓が開いての取引となっています。
野村証券が10月31日付けでレーティングを「NEUTRAL」(中立)から「BUY」(買い)、目標株価2250円から3100円に引き上げています。
久々の明るいニュースなので、一気に3,000円超えを目指して欲しいですね。
2. 私の含み損はどうなった?
さて、私の長年の含み損ですが、左側が前日時点の含み損、▲51,400円ですが、一気に+5,800円とプラ転してくれました。
「こんな早くにプラ転するなんて良かった~」と一瞬勘違いしそうになってしまいますが、JTへの投資の黒歴史はこんなたやすいものではありません。
昔、株価 3,011円で300株のJT株を購入して、含み損を抱えていたものを、期末に他の売却益の銘柄と損益通算するために、損だしをしていたからです。
ですので、株価が3,000円を回復しなければ、真の意味でのプラ転とは言えなさそうです。
3. JTは2021年度 業績予想 上方修正
さて、ここまでの株価急上昇ですが、これは2021年10月29日に発表された2021年度 第三四半期決算発表で、JTは通期業績予想を上方修正したことによります。
海外たばこ・医薬事業の上方修正に加え、円安ドル高傾向のプラス影響を反映させた結果、売上も利益も前回予想を上回っています。
たばこ離れが続いていますが、海外たばこに回復の兆しがみえたのは久々の朗報と言えるでしょう。
4. JTの増配発表
好調な決算予想を踏まえて、JTは増配を発表しました。
2019年度、2020年度と続いていた154円配当でしたが、2021年度は130円に減配が予定されていました。
今回、決算予想で当期利益が増益したことにより年間配当が140円と増配を発表しました。
5. JT株主還元方針
JTは経営計画において、配当性向75%を目安にすることを公表しています。
一株当たり当期利益の業績予想が185.98円なので、これに75%を乗じると139.485円になるので、今回の年間140円の配当予想はこの株主還元方針に準じています。
ANA、日産自動車や東京電力の無配転落と異なって、JTの減配は配当金がゼロになる訳ではないけど、配当性向が90%や100%を超えるような無理な配当はしないよという、ある意味健全な減配だったと思います。
そして、今回のように当期利益が増益になれば、増配されるのはありがたいです。
もちろん、持続できるのであれば、アメリカの配当貴族のように、一時的に配当性向が100%を超えても増配を続けてくれる連続増配株 が一番ありがたいですが、ギリギリまで頑張って、いきなり無配になるよりは、一定の配当性向で配当してくれる株の方がありがたいです。
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