iDeCo(イデコ)の気になる6つのデメリットとその軽減策とは?

2017年1月から全国民が加入できるようになった、個人型確定拠出年金(iDeCo)ですが、税制的には大きなメリットがあり、「公的年金が足りないから、自己責任で老後資金を貯めてね」という政府の強い意図を感じますね。

高い税制メリットがあることは分かりましたが、本当に国が誘導するようにiDeCoを始めても大丈夫でしょうか?

個人的に心配なイデコのデメリットと、その対策を検討してみました。

デメリットの大きい順にご紹介しますが、順位は完全に私見なので、人によって影響度合いが変わってしまう(または影響ゼロ)ことをご了承ください。

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1. 60歳までは原則として解約不能

iDeCoは、老後資金のための税制優遇制度なので、60歳までは原則引き出せないようになっています。

デメリット① 60歳まで解約不能

一方、掛け金が所得控除されることが一番のメリットなので、収入がある方はできる限り早く始めた方が節税メリットを享受できます。

デメリット軽減方法

節税のために自由資金を全部iDeCoにつぎ込むのではなく、結婚・住宅・教育資金などの準備とバランスをとりながら、無理のない範囲で積立を開始するのがよいでしょう。

もちろん、資金に余裕がある方は、掛け金限度額いっぱいに積立をする方が、税制上は有利になります。

2. iDeco 手数料

個人型確定拠出年金に加入する場合、以下のような費用がかかります。

デメリット② 最低でも月167円の運用費用
  • 加入手数料(一時金):2,777円(国民年金基金連合会への支払) + 金融機関手数料(金融機関によって0円~)
  • 運用手数料:167円(国民年金基金連合会・信託銀行への支払) + 口座管理手数料(金融機関によって0円~)
  • 給付時:432円

デメリット軽減方法

iDeCo手数料の中でも重要となってくるのが、毎月かかってくる運用手数料ですが、うち167円は国民年金基金連合会・信託銀行への支払なのでどこの金融機関を使っても変わりません。

一方、口座管理手数料は、金融機関によって無料のところから400円台のところまであります。

毎月かつ60歳までかかる費用なので、金融機関を慎重に選ぶことに力を注げば、デメリットを小さくすることはできます。

また、iDeCoで投資信託を購入する場合、信託手数料などもかかるため、金融機関選びには信託報酬がかなり重要な要素となります。

iDeCoの信託手数料などの費用は、普通に購入したり、NISAで購入するより、安くなっているので、金融機関さえ信託報酬等のコストにこだわって選べば、こちらはデメリットではなく、かえってメリットと言えます。

3. 元本割れのリスク

確定拠出年金は、”拠出”金額は毎月決まった金額を拠出するので確定していますが、もらえる年金額が確定している訳ではありません。

デメリット③ 元本割れするリスクあり

その点が、以前企業年金で多かった給付額が保証される「確定給付年金」や、保険会社の商品である個人年金保険とは異なります。

デメリット軽減方法

元本割れが絶対に嫌な方は、運用商品で「定期預金」を選べばよいでしょう。

もちろん、私個人としては、折角iDeCoは投資信託手数料などが安いので、投資信託の方がよいと考えますが、絶対に損をするのは嫌という方は「定期預金」などの元本確保商品を選択し、節税メリットだけを享受するという方法もあります。

節税メリットが大きいので、所得がない人を除いて、手数料と差し引いても益になるでしょう。

4. 住宅ローン控除が減るケースあり

確定拠出年金で支払った掛け金は、所得控除の対象となるので、課税所得が下がり、その結果として所得税・住民税が安くなります。

住宅ローン控除で減額できる分はその人の税額の範囲内にとどまるので、iDeCoの拠出により税額が減ると住宅ローン控除の限度枠を最大限に使えないまま、控除適用期間が終わってしまうケースもあり得ます。

デメリット④ 住宅ローン減税が減る

未使用の住宅ローン控除枠は翌年以降への繰り越しなどは不可なので、注意が必要です。

デメリット軽減方法

住宅ローンがある方は、住宅ローン控除に影響があるだけではなく、個人型確定拠出年金に拠出するお金があったら繰り上げ返済した方がよいケースもあり得ます。

住宅ローンがある方は、「確定拠出年金による節税・運用非課税メリット」と、「住宅ローン減税」・「繰り上げ返済による利息節約」の比較をしてから加入した方がよいでしょう。

面倒な計算がしたくない場合には、少なくとも住宅ローン減税期間が終わるまでは、個人型確定拠出年金はやらないという選択でもよいかと思います。

5. ふるさと納税の寄付金上限が減る

ふるさと納税は、自治体に寄付をすると自己負担2,000円で特産品など返礼品がもらえるお得な制度で、私はここ2年、長野県飯山市からパソコンを頂いています。

所得に応じて自己負担が2,000円で済む上限額が増えるので、iDeCoによって所得が減れば、寄附できる上限も減ってしまいます。

デメリット⑤ ふるさと納税の恩恵が減る

しかしながら、所得が減ったとしても、確定拠出年金の所得控除の節税メリットの方が大きいので、あまり気にする必要はないでしょう。

デメリット軽減方法

自己負担が2,000円で済む寄附金上限額を計算するときに、iDeCoの拠出金額を所得から差し引いて限度額を計算するようにしましょう。

これを忘れるて、上限を超えた寄附をしてしまうと、その分が自己負担になってしまうので、要注意です。

6. 受取時に所得税がかかる可能性あり

拠出時に所得控除されるので、すごく節税できた気分になりますが、受取時には税金がかかります。しかしながら、受け取る時も税制優遇措置がありますので、拠出時に所得控除された分が全額課税される訳ではありません。

  • 一時金として受け取る場合:「退職所得控除」
  • 年金として受け取る場合:「公的年金等控除」

一時金として受け取る場合には、「退職所得控除」が適用されるので、勤続年数が長いのに退職金が少ない方であれば、確定拠出年金にはほとんど税金がかからないでしょう。

デメリット⑥ 受取時に税金がかかる

税金を支払うことになる可能性があるのでデメリットにはあげましたが、現役世代の高い給料の時に掛け金が所得控除されたことを考えれば、受取時にも税制優遇措置がありますので、デメリットとは言い切れないと思います。

デメリット軽減方法

具体的な説明は今回は省略しますが、勤続年数や退職金・企業年金により状況が異なりますので、受け取り方は一時金にするか、年金にするかの検討が必要です。

iDeCo(イデコ)については、メリットばかりが強調されて、国が推進しているところが気になったので、今回は敢えてデメリットに焦点をあてて調査しました。

個人的にはライフスタイルに応じて拠出金額を決めて、金融機関・運用商品を慎重に選べば、どのデメリットも税制優遇の大きなメリットを打ち消すほどのものではありませんでした。

税金を納めている方は、iDeCo(イデコ)に加入する検討をした方がよさそうですね!