投資信託の毎月分配について、金融庁がファンドの利益を超えた分配金の支払を問題視しています。
これが毎月分配の一番の問題であり、その仕組みを理解しておらずに購入し、ある日、元本が減っていることに驚く消費者が多いというのも、金融庁が毎月分配を問題視している理由の一つになっています。
例えタコ足配当でなくても、毎月配当すると税金が引かれるから、複利の面からも毎月分配されない方が良い という意見もあります。
しかしながら、配当金生活を目指すには、ある程度安定した収入を毎月稼ぎ出したいという気持ちがあり、やはり最終的には「毎月配当金」のような状態が理想だと思っています。
単に気持ちの問題で合理的ではないかもしれません。
しかし、仮に分配されずに再投資され、投資信託の基準価格が上昇するだけでは、含み益というだけで実現していないので、自由に使えるお金にはならないのです。
基準価格が上昇した分を自分で売却して、毎月分配のようにする方法もありますが、面倒臭いし、いくら分を売却してよいかも難しそうです。
下手をすると、タコ足配当と同じになってしまいます。
またいくら配当金を使わずに同じ銘柄に再投資しても、相場が大暴落すれば、未実現だった配当金相当も半値とかになってしまいます。
逆に配当金の入金として受け取って、その資金を他の金融商品に振り向けたり使っておけば、少なくとも受け取ってしまった分は儲けたことになります。
という訳で、長々と理由を書き連ねましたが、私は「毎月配当」を目指しています。
1. 毎月配当を目指す前提
投資信託の毎月分配ではないものの、配当金生活には安定的な毎月収入が欲しい!
自力で「毎月分配」っぽい投資になるように金融商品を組み合わせていきたいと目論んでいます。
私が求める「毎月配当」の前提条件を考えてみました。
- タコ足配当にならない
- 保有にあまりコストがかからない
- 未実現利益ではなく、手元に資金として引き出せる
2. 毎月配当を目指す運用商品
今現在、実際に毎月配当を目指して保有している運用商品をご紹介します。
①ループイフダン(リピート系FX)
昨年から始めているアイネット証券のループイフダンという、リピート系FXです。
最初は100万円の資金投入で恐る恐るやっていましたが、結構順調に稼げているので調子に乗って資金を400万円に増やし、仕掛けの通貨も増やしています。
ここ2カ月は5万円超えの収入を得られているので、配当金生活が少し近づいてきたように感じます。
簡単に言うと、ドルが1円前後するたびに売買するという登録をしておけば、1ドル107円で買って108円で売るというようにひたすら値動きにあわせて売買を行ってくれる仕組みです。
夢の錬金術のように聞こえますが、買いポジションで円高が進行した場合、107円、106円、105円、104円、103円・・・・・・80円というように、ひたすらナンピンの買いポジションが積みあがっていくため、含み損が膨大になってしまうので資金管理が大変重要となります。
しかし、逆に言うと、資金管理さえきっちり行えば、毎月2万円以上は稼げる感じが気に入っています。リーマンショック級の金融危機に対応できるかは未知数ですが…
②米国ETF
米国ETFでも高配当な優先株に投資したETF(PFF:iシェアーズ 米国優先株式 ETF)を購入しています。
議決権がない代わりに配当金が高い優先株に投資しているので、利回りも5%~6%とかなり魅力的!
毎月配当されるので、この一つのETFを買うだけで毎月分配の投資信託に似た状態を作りだせます。(1月分は12月下旬に配当)
毎月分配の投資信託と異なり、タコ足配当ではないのが気に入っている理由です。
SBI証券でNISAで購入すると、購入手数料が無料になるのも、少額買付で積み立てていくにはありがたいです。
難点は、金融株の割合が多いため、リーマンショックなどの金融恐慌時に暴落すること、また長期的に見ると株価はほとんど動かない、もしくは若干右肩下がりに株価が下がっている点です。
株式というより債券の性質に近いため、米国金利が3%を超えて上昇してくると、リスクのあるPFFではなく、米国国債を保有すればよいということになってくるので、更に下落するのが心配です。
これがなければ、もっとこのETFの割合を増やしたいのですが…
③米国株式
2018年に入って初挑戦の米国株式です。押し目になった時を狙って買い進めています。
年間の配当規模を知るために、2017年度の配当金額を保有株式数をベースに計算してみました。税込みの金額とはなりますが、年間82,215円貰え、利回りは4.2%(税込)なのでまずまずと言えます。
日本と異なり四半期配当なので、結構ばらけて配当が貰えますが、毎月の配当が5,000円~9,000円くらいとバラつきがやはり発生してしまいます。
配当金の高い銘柄に絞って投資してますが、個別銘柄への投資は会社の業績・不祥事などの影響をモロに受けるため、安定性に欠けるのが難点です。
株価指数がゼロになることはありませんが、個別銘柄は下手すると紙くずになる可能性もあるので、一銘柄に集中せずに分散投資を心がけたいです。
④くりっく株365
くりっく株365は、各国の株価指数に円貨で投資ができて、配当を受け取ることもできる素晴らしい仕組みです。
残念なことは、昨年末から金利の計算方法が変わり、買いポジションの場合、金利を支払わなければならなくなったため、NYダウやFTSE100の魅力が半減してしまいました。
しかしながら、配当金から金利を差し引いてもイギリスのFTSEは今のところ十分な利益があるので、投資する価値がまだあると思っています。
このFTSE100は少ない月で300円、多い月で6,000円台とかなり月によってバラつきはありますが、私のポートフォリオの米国株の配当金が少ない2月・5月・8月・11月に多くの配当金が受け取れるので、米国株との組み合わせとしては気に入っています。
100万円の資金でレバレッジ2倍強で3枚のFTSE100を保有することができるので、年間の配当金は(9万円ー金利)くらい貰えそうです。
本当は枚数を増やしたいところですが、金利上昇によりNYダウのように配当金受取と金利の支払いが逆転しまうリスクもあるため、慎重に投資していきたいと思います。
⑤FXスワップ投資
メキシコペソやトルコリラなど、金利の高い通貨へ投資してスワップポイントを受け取るのも、金利と同様に安定した収入を得ることができます。
最大の欠点は、高金利通貨はインフレで円高が進行しがちで多額の含み損を抱えるため、スワップポイントで稼げても、トータルで見ると大損になってしまう可能性が高いことです。
が、高齢化社会の日本よりも若手が多いトルコなどに将来性を感じるため、いつかは円高が止まることに期待して投資しています。
スワップポイントを毎月受け取ることを前提に考えると、オススメはマネーパートナーズです。
この会社はその通貨を決済しなくても、スワップポイントを任意のタイミングで受け取ることができるという大きな特色を持っています。
決済しないとスワップポイントを受け取れないような業者の場合、毎月年金のようにスワップポイントを受け取るというようなことができませんが、このマネーパートナーズだと例えば12Lotのトルコリラを1Lotずつ毎月スワップポイントを受け取り、1年間周期でグルグル回すというような運用もできます。
今のところ一番長い9カ月くらい保有しているポジションで23,000円くらいのスワップポイントが貰えているので、1年で1万トルコリラあたり30,000円のスワップポイントが貰えそうです。
「受取」ボタンを押すとこの貯まったスワップポイントを決済せずに受け取れるので、毎月1ポジションずつスワップポイントを受け取れば、30,000円ずつの配当金収入のようになります。
12万トルコリラを持っておけば、1年分の配当金が賄え、また翌年になったら30,000円貯まっているという夢のような世界です。
しかしながら、隣に見えるように、1Lotあたり既に▲50,350円などという評価損を抱えているのです。
スワップポイントの2倍以上の含み損を抱えている状態なので、スワップポイントを引き出して配当金生活するためには、トルコリラの下落が止まってくれるというのが大前提となります。
3. 番外編:日本株
日本株もたくさん保有していますが、米国株が年に4回配当が標準なのに対し、年に1~2回の配当でかつ3月決算会社が多いから配当月も固まっているため、なかなか毎月配当のポートフォリオが難しいことが分かります。
2017年は152,937円の配当金を受け取りましたが、配当金の入金は6月と11月に集中しています。配当金がゼロの月も4カ月あります。
もちろん、いろいろな決算月の会社もあるので、決算月をキーに探せば1月・2月・7月・9月配当の会社も見つかるかもしれませんが、そこまでして毎月配当にはこだわりたくないので、番外編としました。
4. 毎月配当のまとめ
毎月配当を目指してポートフォリオ構築中です。
なかなか毎月均等に収入を受けとることは難しいですが、月に数万円は稼げるようになってきました。
心がけているのは、FXやくりっく株365はレバレッジをかけているため資金管理で欲張りすぎないこと、株式は購入時期と銘柄の分散投資です。
このまま複利効果で種銭が積み上がってくれるといいな~と思っていますが、それらを帳消ししてしまうトルコリラや株価の下落が一番怖いです。
アイネット証券のループイフダンが比較的安定的に稼げているので、全資産をこちらに投入するともう少し毎月の収入が安定するのかもしれませんが、やはり分散投資してリスクヘッジをしたいので、ループイフダン・米国ETF・米国株式・くりっく株365・スワップ投資というように、いくつかの金融商品で分散して様子見しようと思います。
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