ベーシックインカム　日本で導入はどうなる？

時々、ニュースに出てくるベーシックインカム論争。

少子化・単身世帯の増加で共助が難しくなり、さらにリーマンショックやコロナのような経済危機で自助も難しくなってくると、議論が活発化します。

日本では竹中平蔵氏が発言されたところがベーシックインカムの発端となっていますが、生活保護や年金を廃して、毎月７万円を全国民に支給するというものです。

生活保護費や年金だけでは財源が足りないから、医療費の大半をベーシックインカムの財源に充てるのでは、、、という声もあります。

もし医療費の大半まで財源にするようなベーシックインカムであれば、私は断固反対です。

日本の健康保険の制度は、手術を受けても高額療養費で負担上限が決まっているため、個人で多大な医療保険ををかけなくても済んでいます。

これらの大半をただ廃止して、月に７万円給付だったら、逆に私だったら不安で仕方ありません…

一方、ベーシックインカムにも良い点もあります。

私は時々出てくる、年金・健康保険を財源としたベーシックインカムには断固反対ですが、ベーシックインカムを機に社会保険制度の在り方を抜本的に見直すのはありだと思っています。

以前会社で働いていた時尊敬する上司に、「ある案について『できない』と否定することは簡単だけど、それだと思考停止してしまう。まずは『自分だったらどうやってやるかを考えろ』」と言われ、それは座右の銘として脳裏に刻まれています。

なので自分だったら、どのようなベーシックインカムにするか、勝手に考えてみました。

1. 給付

まずは給付について考えてみました。

年金給付を完全に廃止すると「だから国民年金なんか支払わないのが正解なんだよー」と国家への信頼を失いかねないので、せめて自分が積み立てた部分はベーシックインカムに上乗せして戻ってくるように考えました。

あとは制度設計をできるだけシンプルにするように、給付はできる限り一律にし、所得税や相続税の徴収の累進課税を通して、高額所得者や資産家からは回収することを想定しています。

月８万円というのは、現状の国民年金より多く、生活保護より少ない、、、というレベルで仮置きしましたが、こちらは財源次第かもしれません。

次に財源について考えてみました。

石油やレアメタルなど埋蔵資源が大量に日本国内で見つかればよいのですが、宝くじのような財源は期待できないため、ある程度可能性のある財源を考えてみました。

これじゃ、財源が全然足りないでしょ。

生活保護はもっと貰えたし医療費無料だったのに、月8万円じゃ、生活できないよ～

オレの貰える年金は逆に減るじゃないか～

誰も働かなくなるよ～

現役世代、有利過ぎ～

増税増税で、富裕層やグローバル会社がますます海外に逃げていくよ

高校生以上の子ども3人世帯で月40万円かぁ、単身との不公平感、半端ないぜー

色々なご意見があると思います。当然です。

ご意見を国会とかでぶつけあって欲しいものです。スキャンダルの追及とか国民の利益にならない議論はほどほどにして。

私では金額インパクトを試算することすらできませんが、誰か試算できる立場にある方々、ご検討して頂けないですかねぇ…

縦割り行政ではなかなか革新的な議論が難しいのでしょうが、少子化で社会保険制度が破綻する前に別に「ベーシックインカム」じゃなく別制度でいいので、共助が期待できない今後の社会保険制度をどうするか踏み込んだ議論をして頂きたいものです。